NY為替・18日=緩和的スタンス継続で加ドル安、TRYは選挙前倒しで急騰
NYタイムのドル円は小幅な動きに終始した。19日の早朝に行われるトランプ大統領と安倍首相の共同記者会見までは、動きにくい状況でドル円は107円前半で小動きだった。トランプ大統領はランチミーティング前に「米国の日本へ対する貿易赤字が縮小し、つりあうことを望んでいる」と発言したが、市場の反応は限られた。米地区連銀経済報告(ベージュブック)では、経済の見通しに楽観的な見方も、関税や貿易摩擦に懸念が示されたが反応薄だった。
欧州通貨はまちまちな動きになった。昨日は3月失業保険受給者数が上振れし、週平均賃金(3カ月)も市場予想よりも下回り、本日発表された3月消費者物価指数(CPI)も市場予想を下回ったことで、ポンドは下落した。ポンドドルは1.4174ドル、ポンド円は152.07円、ユーロポンドは0.8723ポンドまでポンド売りになった。ユーロドルもポンドの下げで連れ安となり、一時1.2342ドルまで下がったが、イランが取引通貨をドルからユーロに切り替えるという一部報道やユーロポンドの買いで1.2397ドルまで切り返した。昨日大幅に売られたスイスフラン(CHF)は本日も対ドルでは0.9699CHFまでCHF売りになったが、その後は0.96CHF半ばまで戻された。
加ドルは弱含んだ。カナダ銀行(BOC)は政策金利を市場予想通りに1.25%に据え置いたが、声明文ではインフレ目標を維持するために引き続き緩和的なスタンスを必要とするという声明が流れたため、ドル/加ドルは1.2660加ドル、加ドル円は84.68円まで加ドル安が進行した。
豪ドル/ドルは0.7798ドル、NZドル/ドルは0.7345ドルまで上昇し、底堅かった。
エルドアン・トルコ大統領が、総選挙の前倒し(6月24日)を求めたことで、トルコリラ(TRY)買いになった。ドルTRYは4.09TRY近辺から4.0059TRYまで、TRY円は26.17円前後から今月2日以来の26.76円まで、TRYが急激買われた。
南ア・ランド(ZAR)は、南アの3月消費者物価指数は前年比で+3.8%となり、前回値や市場予想を下回り、2011年2月以来の低い伸び率となった。インフレ鈍化は南ア経済にとっては好ましいことでもあり、ZARの買い支え要因となった。ドルZARは11.9118ZAR、ZAR円は9.00円までZAR高になった。
6時現在、ドル円は107.23円、ユーロドルは1.2373ドル、ユーロ円は132.70円で推移。