【見通し】週間為替展望(ポンド/加ドル)-英、11月利上げ期待は残る

◆英9月インフレ率は加速、11月利上げ期待は継続
◆ポンド、27日の英7-9月期GDPに注目
◆加ドル、NAFTA再交渉の難航は上値圧迫の一因に
(国際金融情報部・金 星)

予想レンジ
ポンド円  145.00-153.00円
加ドル円  88.00-92.00円

10月23日週の展望
 ポンドは英国内総生産(GDP)に注目。英消費者物価指数(CPI)や賃金データの結果を受けて、イングランド銀行(BOE)による11月利上げ期待は残った。27日には利上げの有無を判断する上で大きなポイントとなる7-9月期GDP速報が発表されることから、ポンドは値幅を伴った動きが予想される。
 9月の英CPIは前年比+3.0%と市場予想と一致し、約5年半ぶりの高い伸びとなった。8月ILO失業率(3カ月)は市場予想や前回と変わらずの4.3%と、42年ぶりの低水準を維持し、週平均賃金は+2.2%とわずかに市場予想を上回るも前月値と一致した。賃金の伸びは相変わらず鈍いままだが、今週の英経済指標の結果はおおむね11月利上げ思惑を継続させる内容といえよう。BOEは、経済やインフレ圧力の拡大が続けば、今後数カ月以内に政策金利を引き上げる公算が大きいとの見解を示しており、英景気減速が懸念される中、来週の7-9月期GDP速報に視線が向けられている。市場では4-6月期の前期比+0.3%と変わらない水準が見込まれている。市場予想を下回らなければ利上げ期待は継続し、ポンドは底堅い動きが予想される。
 ポンドの上値を圧迫し続けている英国の欧州連合(EU)離脱交渉をめぐっては、明るいニュースが伝わってこない。EUは離脱に伴う清算金の詳細を提示するよう英国に求めているが、英国が拒んだため交渉はこう着状態が続いている。19-20日のEU首脳会議で将来の貿易関係についての協議を始めたい英国の意向が実現する可能性は低い。首脳会議でバルニエ交渉官にブレグジット後の移行期間の可能性を探る許可が与えられる可能性はあるものの、ドイツとフランスが反対している。バルニエ交渉官に移行期間の可能性を探る許可を与える条件として、EU側は清算金以外にも、「英国に在住するEU市民の権利」と「アイルランドとの国境における取り扱い」について「十分な進展」を求めている。合意なしの離脱の可能性は払しょくされず、ポンドは上値を圧迫される地合いが継続するだろう。
 加ドルは足もとで方向感に欠ける動きが継続か。カナダ中銀(BOC)が11月会合で追加利上げに踏み切る可能性は低いが、年内に3回目の利上げを実施する思惑は残されており、加ドルの底堅い動きは継続しそうだが、足もとで加ドルを買い進める手がかりも乏しい。BOCが追加利上げに慎重になっていることや、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の年内妥結を断念したことも、加ドルの上値を圧迫しそうだ。来週発表される指標は8月卸売売上高程度で、足もとの加ドルは方向感が出にくい。

10月16日週の回顧
 ポンドは英CPIの結果を受けて買われる場面もあったが、ラムスデンBOE副総裁が11月の利上げに慎重な姿勢を示し、ポンド買いは失速した。進展のない英国のEU離脱交渉もポンドの上値を圧迫し、ポンドドルは1.31ドル割れ、ポンド円は147円台まで押された。加ドルはNAFTA再交渉の難航が上値を圧迫するも方向感は鈍く、ドル/加ドルは1.25加ドル前後、加ドル円は90円前後を中心に小幅の上下にとどまった。(了)

(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

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